
高校のときは化学は物理に劣ると思ってました。物理を勉強してだんだん化学ってのは物理の一部じゃないのかと思えてきました。最近は物理よりも数学が美しいと思いつつあります。
教科書を読んでいると「このパラメータはわかる」という記述がありました。でも考えてみるとわかるって何でしょう。おそらくわかるとは理論の元に予測が可能である、または、実験で測定が可能であるという意味だと思います。
物理量の観測にあたり、物理量はパラメータに対して連続に変化するということは物理における大前提だと思う。なぜならば、物理の理論とは実験結果をよく模倣するモデルであるからだ。実験はパラメータを変化させて物理量を得るが、パラメータは有理数でしか表せない。さらに有理数でしかパラメータの変化に対する応答を得られない。このことは、非常に面白い。なぜなら、有理数体に属するパラメータに対して作用素を作用させるとその結果も有理数体に属するからだ。大前提を覆すようなことを考えるのはおかしいかもしれないが、もし下のような物理作用素fが存在したとしよう。
| f(x) = { 1 ( if x is in Q )
| { 0 ( if x is in R-Q )
このような物理量を観測すると、おそらくその結果はパラメータxを変化させても物理量は変化せず常に1となる。という結果が得られるだろう。
格子欠陥の1つで、結晶格子がずれ変形を起こしている部分と、正常な部分との境界が線状になっているもののことである。
金属を引っ張ると、金属はマクロ的に自身の形を変えようとして、原子配列を変化させる。このとき、滑り面と平行な原子平面同士が平行にずれる。滑り面が引っ張る方向と平行でなければ、金属は原子平面を一塊として階段状にずれていく。これのマクロ的変位が金属が伸びるということである。
計算上の原子平面を1原子分だけずらすために必要なエネルギーは、実際のそれに比べて非常に大きい(1000-10000倍)。なぜなら、計算上のそれは原子平面上の全ての原子が、それに接している他方の原子平面上の原子との結合を切るのに必要なエネルギーを計算しているからである。
実際に計測されたエネルギーから、現象を推察すると、原子同士はその結合を一斉に切られるのではなく、結合の切れた部位が次々と移動していくことによって全体として1原子分移動していることが推察される。この結合の切れた部位のことを転位という。転位は、整然と並んでいるはずの原子配列内にある、線状の原子欠陥ともいえる。これにより、原子は隣の原子との結合を1つ1つ順番に切っていく。金属結合の1つ1つの結合エネルギーはたとえそれが線となっても、面に比べればずっと微々たる量なので、金属のマクロ的な変位を小さなエネルギーでおこえなえる。
イメージ的には、じゅうたんを引っ張って移動させるより、じゅうたんにしわを作ってこのしわを移動させて全体を移動させるほうが簡単だ、ということに似ている。
金属中に無数に存在する転位の移動が、マクロ的な変化の源となっているのだ。また、転位同士が交差したり、ある転位を中心にその周りに転位が巻きつくことで、転位が増えることも、変形しやすくなることの一因である。また、全く転位が存在しないものや、転位が無数にあるものはそれぞれ、特殊な条件でのみ発生するもので、金属中には転位が無数に存在するのが普通である。
転位は金属の強さやもろさといった性質と非常に密接な関係を持っている。なぜなら転位の動きこそが金属の変形であるので、転位の動きやすさ動きにくさが変形のしやすさしにくさ(すなわち金属の強度)などを決定するからだ。
余分な原子平面が滑り面と垂直になる場合をいう。このとき余分な原子平面は滑り面と線欠陥(転位)を共有してこれを移動させていく。この余分な原子平面が結晶中に挿入された刃のような形をしているのでこの名が付いた。実際の金属中での余分な原子平面は、曲面であったり、途中で垂直に折れていたりする。
余分な原子平面と滑り面が平行になる場合をいう。らせん転位の場合、余分な原子平面上の原子をその縁に沿って辿っていくと、ちょうど1個分だけ原子がずれたところに戻ってくる。このことから、転位の移動によって生じる余分な原子平面の移動は、滑り面と平行であることがわかる。この変形機構かららせんの名が付いた。刃状転位においては、転位を共有する状態が線であるため、ずれることのできる原子は転位上に乗った(線状)ものだけなのに対し、こちらの場合、転位を共有する状態が面であるために、この上に乗っている原子は自由にずれることができることも特徴のひとつである。
刃状転位とらせん転位が混ざったもの。特に、同一すべり面上にのった環状の転位(余分な原子平面が管を成す)は転位ループと呼ばれる。これは、閉じた余分な原子平面のことで、これが成長することで、転位線から転位網へと変化する。転位網への変化で、転位同士の交差が増え、マクロ的な変位を阻害する(硬化)原因となる。